市議団だより−市議団の主張

【11.08.12】放射性物質で汚染された牛肉が豊田市内にも流通していた!「安全」と「安心」へ対策強化を

 福島県内で生産された肉牛が放射性物質のセシウムで汚染され、その肉が全国の広い範囲に流通し、問題になっています。汚染された牛肉は、豊田市内にも流通していました。
7月20日、名古屋市より暫定許容値を超えて放射性セシウムが検出された稲わらを給餌されていた可能性のある牛の肉が豊田市内に流通しているとの連絡が入ったのが第一報でした。その後、流通先がわかったもので、ハローフーズ青木店、アピタ豊田元町店、イオン豊田店・高橋店、ドミー山之手店など市内に広がっています。(7月29日現在)
 稲わらから内部被ばく
これらの汚染の原因はいずれも、粗飼料や敷きわらとして与えられた稲わらの放射性物質によるものです。稲わらを食べた牛が体内で被ばくし、その肉が流通しました。原発に近い警戒区域から牛は出荷されず、計画的非難区域などから出荷される牛は放射線量を計測していますが、原発から遠い浅川町などは対象外です。予測を超えた汚染の広がりは深刻です。食品の安全を守るために、外部被ばくもちろん内部被ばくについても、より徹底した調査が不可欠です。
 東電福島原発の事故後、稲わらや牧草などが粗飼料として不可欠な牛には、事故前に刈り取り、屋内に保管したものとするよう指導されていました。しかし、代替の飼料の確保は生産者まかせで農家への説明も十分とは言えませんでした。
 東電福島原発の事故によって放射性物質がどの範囲まで飛散するのかの見通しさえ知らされず、必要な粗飼料の手配や稲わらの管理などの対策を徹底しなかった政府の責任は明らかです。
 出荷した農家の責任を問題にしてすむ話では絶対にありません。食の安全とともに農家の経営を守るのは政府の責任です。検査体制の確立や飼料の保障、東電に出荷できない農家を含めた全面的な賠償を行わせるなど、政府はその責任を果たすべきです。
 大量の死の灰を撒き散らす原発の深刻さはいよいよ明らかです。事故の収束に全力を上げるとともに、原発からの速やかな撤退を求める世論と運動が急務です。  

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