市議団だより−議会&市政の報告
【12.07.13】またまた、JESCO豊田事業所で漏洩事故…今度はナトリウム分散体が
11日、豊田市にあるPCB処理施設で漏洩事故がありました。
12日に、市環境部から「JESCO豊田事業所におけるSD剤の漏洩について」という報告が市議会にありました。
報告の内容は、以下のとおりです。
◇平成24年7月11日(水)、日本環境安全事業(株)(JESCO)から、施設1階SD※受入室で、搬入ローリーからSD受入槽へ送液する際に、作業員が送液パイプ内に溜まった液体や気体を抜くためのドレンバルブを閉め忘れたため、SDが漏洩したと、市へ報告がありました。
市は、直ちに現場確認した結果、漏洩したSDは防油堤内に留まっており、周辺への影響がないことを確認しました。なお、当該エリアでPCBは取り扱っていないため、PCBの漏洩はありません。
※ SD:ナトリウム分散体(鉱物油の中に金属ナトリウムの微粒子を分散させたもので、PCBを無害化する薬品。金属ナトリウムは水との反応性が激しいため、油に分散させることで反応性を下げている。大量の水と反応させると発火する危険性がある。)
◇事案の概要
・7月11日午前11時30分頃、1階SD受入室で、SDが漏洩していることを作業員が発見し、11時55分頃JESCOから市へ連絡があった。(SDをローリーからSD受入槽に送液を開始したのは、10時10分)
・市(環境保全課、廃棄物対策課)は、直ちに現場を確認し、漏洩したSDは防油堤内に留まっており、周辺環境への影響がないことを確認した。
・漏洩したSDは搬入ローリーのタイヤやエリア内に置いてあった資機材等に付着したため、回収作業は難航し、午後10時頃まで続けられた。漏洩した量は、回収量から約230Lと推測。
◇漏洩の原因等
・作業員が何故バルブを閉め忘れたのか等、詳細な原因については調査中。
・現在、JESCOで再発防止対策を検討している。
日本共産党豊田市議団は、漏洩事故を繰り返しているJESCO豊田事業所の問題を繰り返し指摘してきました。先の24年3月議会でも、市の権限で操業停止命令を出して抜本的な点検と作業の見直しを行うように提起していました。1年前の23年3月議会では立地場所が市の洪水ハザードマップで「すぐ隣を流れている逢妻男川がはんらんした場合、高さ2メートルから5メートルの浸水地域」になっている事を指摘し、金属ナトリウムが水と触れると大変危険である事を指摘して改善を求めていました。
日本共産党市議団は、今回の漏洩事故の原因究明と抜本的な対策を市に求めたいとしています。