市議団だより−議会&市政の報告
【13.10.03】特養ホーム入所待ち908人なのに施設追い出しの不安
9月議会決算質疑
厚生労働省は9月18日の社会保障審議会介護保険部会で、特別養護老人ホーム入所者を「中重度(要介護3)」以上に限定し、要介護1と2を外す案を提示しました。介護費用の削減を理由に日常の生活能力が低下している高齢者を施設から締め出すもので、審議会では強く反対する意見が相次ぎました。
厚労省は「中重度者を支える施設に重点化を図る」と強調。 特養の代わりに有料老人ホームなどに力を入れ、在宅サービスについてもデイサービス(通所介護)を絞り込むなど受け皿もなく公的責任を後退させる姿勢を示しました。
委員から、「現行でも、入所基準で重度優先が実施されている。『要介護3以上』と限定する必要はない」(認知症の人と家族の会の勝田登志子委員)、「軽度者の入所はセーフティーネットの役割を果たしている。重度者に制限することは強く反対する」(全国老人福祉施設協議会の桝田和平委員)との意見が出されました。
豊田市における特別養護老人ホームの現状はどうなっているでしょうか。9月議会の決算質疑に、大村よしのり市議が質問しました。
答弁によると、平成24年度9月末の数字で入所待機者は908人というものでした。
一方、入所している総数は、市内の施設で平成25年8月末現在の数字で1008人、そのうち、要介護1と2の方は160人いるという事でした。
「要介護1と2を外す」というと、160人の方はどこにいったらいいのでしょうか。さらに、入所待ちをしている方の中にも、要介護1と2の方は何人もいることでしょう。全て在宅で介護するのは無理です。安倍内閣の「介護つぶし」があからさまな形で動いています。