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【03.08.04】平和を願う戦争展に400人が参加  ★画像あり

軍事工場・トヨタへの空襲の実態に驚き

 二日、三日の両日、豊田産業文化センターで第十六回平和を願う戦争展(主催・同実行委員会)が開かれ、四百人を超える市民が訪れました。
 太平洋戦争終戦一日前の一九四五年八月十四日に、米軍が軍用自動車を生産していたトヨタ自動車拳母(ころも)工場(現在のトヨタ自動車本社工場)を狙って原爆模擬爆弾といわれる大型の一万ポンド(五トン)爆弾三発を投下、うち一発が同工場を直撃しました。同展では、その爆撃効果を調査した米側の調査報告をパネル展示や資料集で紹介しました。トヨタ自動車爆撃部分の報告を翻訳し、発表したのは市民団体では初めてです。
 訪れた人たちからは「市内に住んで二十数年になりますが、豊田にもこんなことがあったことは初めて知りました。軍需工場だったからでしょうね」(四十八歳の女性小学校教員)と驚きの声があがっていました。
 同工場竣工式(一九三八年十一月)での豊田喜一郎副社長(当時)の式辞も展示。「日章旗の翻る所東洋永遠の平和あり、日章旗の靡(なび)く所吾等の自動車之に従い、吾等の自動車赴く所国威亦(また)之に及ぶ、自動車は国の武器なり…」と、戦争に深く関わったトヨタの前身の姿も紹介しました。
 展示に取り組んだ「豊田市平和を願い戦争を記録する会」の冨田好弘さん(五九)は「イラクヘ自衛隊を派兵する特措法や有事法制の制定など、日本が戦争をする国に変わろうとしているときだからこそ、トヨタの歩んだこうした歴史をしっかり見ておく必要があると思います」と語っていました。

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