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【06.03.19】格差社会に歯止めを
中小と大企業では所得格差が２倍に ３月市議会での大村市議の論戦
日本共産党の大村よしのり市議は、３月議会で「格差社会の広がりに歯止めをかける市政を」というテーマで質問をしました。
質問の中で、大村市議は、市の工業統計を分析して、市内の労働者の給与が中小企業と大企業の間で約二倍に広がっている実態を示しました。
大村市議の計算によると、平成１０年、従業員が３０人〜４９人の中小企業の工場労働者の平均年収は、４７５万円でした。１０００人以上では７７６万円。格差は、１．６３倍でした。
一方、平成１６年では、３０人〜４９人規模の工場労働者の年収は、４１２万円、６３万円も下がっています。１０００人以上では、７９０万円、若干ですが１４万円上がっています。この平成１６年の所得格差は１．９２倍です。
格差の拡大は、平成１０年の１．６３倍から、毎年広がっていき１．９２倍にまで広がったものです。大きな問題は、中小企業労働者の所得が低くなりながら格差が広がったという点です。
さらに、大村市議は、派遣社員、期間工、パートなど非正規雇用の賃金引き下げが、社会的格差を広げているのではないかとして、非正規雇用の市内の実態を明らかにするように質問しました。答弁は、市として実態を把握していないというものでした。
●非正規雇用の若者の実態をつかんで市としての雇用対策を
大村市議は、トヨタ自動車では期間工が１万人を超えていると言われているとして、次のように迫りました。
「私の知る限りでは、多くが、他県、他市からきている方々が多い。しかも、住民票は、故郷に残したままの方が多いということであります。したがって、住民税などの公的負担は、豊田市に払われないケースが多い。一方、豊田市民としての暮らしの実態はある。この方達が、市民サービスを受ける対象でないというよう状況は、いかがなものかと思います。若者たちの多くは、本来ならば、正規従業員として働きたいと願っている。できれば、豊田市民として、将来の展望をもって、ここで、暮らしていきたいと願っている方も少なくないと思います。雇用政策や市民生活の施策を考えるうえでも、今後、非正規雇用の実態をつかむ努力をしていただきたい」
市当局の答弁では、「今後、非正規雇用の実態をつかんでいきたい」という内容を引き出しました。
●格差社会に対する市長の認識を問う
大村市議は、貧富の格差が広がり、貧困という問題も深刻になっているところに、新たな負担を税や社会保障の面でかぶせていくことが、果たして、公正な政治といえるのか！と追及しました。
そして、定率減税廃止の影響や高齢者世帯の負担増の問題をただしました。その上で、次のように述べ市長の見解をただしました。
「戦後、日本の社会は、資本主義社会であっても一定の平等感があった、そして、優しさがあったと思います。それを『構造改革』の名で、日本社会の良い点もふくめてぶち壊してしまっているのではないか。アメリカ型の市場原理優先というやり方で、不公正な社会を拡大させてしまっているのではないかと思えてなりません。
市長は、貧困と格差がひろがっている今の現状をどう認識しているのですか。あわせて、社会的格差が広がるもとで、応益負担の名のもとに、負担をどんどんかぶせていっていいものなのか！市長として、福祉制度と『応益負担』の考え方について、どのように認識しているのか」
市当局の答弁では、「所得格差は拡大していると認識している」とは答えたものの、介護保険制度を引きながら「応益負担の考えは必要」と答えました。
●セイフティーネットの拡大を強く求める
大村市議は、負担能力のない方にまで、利用者負担をかぶせていく考えは大問題だとして、次のような三点のセイフティーネットの拡大を強く求めました。�＿雜酳欷韻諒欷盈繊⇒�用料への市独自の軽減措置 �⊂祿下埃�立支援法にもとづく利用者負担への市独自の軽減措置 ��子どもの医療費無料制度を小学校卒業まで拡大すること
答弁では特に、「（障害者自立支援法の関係では）制度施行後の一定の期間を経過したのち、実情をふまえて市としての軽減措置を検討していきたい」という答弁を引き出しました。大村市議は、具体的な軽減措置を今後とも追究していくと述べています。
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