市議団だより−議会&市政の報告

【08.04.06】スタジアムプール天井落下事故 責任を明確にする調査を

   豊田スタジアム屋内プールの天井落下事故について、3月28日市、市の外部調査委員会(会長・谷川恭雄名城大教授)の答申が市長に提出されました。
 答申では、「事故原因の推定」として、天井裏が結露状態になり天井材がその水を含んで重くなった事を、落下の大きな要因としてあげました。
 
 ◆ダクトに穴が開けられていた
 この温水プールは、豊田スタジアムが完成した後に、観客席の下の空いたスペースに組み込む形で設置されたものです。そのため、「つり天井」の構造となりました。
温水プールから出る温かい湿気は、換気ダクトを通って天井裏から外に出す構造になっていました。ところが、その換気ダクトの一部に約センチ四方の穴が2カ所あけられてられている事が発見されました。その穴を貫いて、つり天井を「つる」ためのつりボルトが通されていました。この穴から温かい湿気が天井裏に漏れ出て、充満した事が予想されます。
しかし、答申の「事故原因の推定」では、結露状態になった事は原因にあげながら、「なぜ結露状態になったのか」については明言しないまま終わっています。この切った穴部分と「事故原因」との因果関係を直接関連づけたものにはなっていません。この点を明らかに
することが重要であり、外部調査委員会の調査は、その点では不満の残るものです。

 ◆原因を特定できずに多額の補修予算は認められない
 3月31日、議会の全員協議会で日本共産党の大村市議が質問に立ち、ダクトの穴は設計図には無かった事を確認しました。さらに、実際に、穴をふさいで天井裏に湿気が漏れ出すかどうかの実証実験をなぜ行わないのかを指摘し、原因をはっきりさせないままで、多額の補修予算を組むことは適切ではないと指摘しました。市は、今後、責任のあり方をさらに調査すると答えました。
設計図にはなく、施工段階でダクトに穴を開けたとすると、施工監理と完成後のチェックが問題となります。工事の監理は黒川紀章事務所、施工者は、大成・清水・矢作・大啓・豊田総建・三栄建設のJVです。
批判の大きかったスタジアム建設後、見かけ上の利用者数を確保しようと、「とって付けた」プールの設置のあり方が遠因とも言えます。

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