市議団だより−議会&市政の報告

【09.06.27】市営住宅の跡地、トヨタ住宅に指名で売り渡し

   開会中の6月市議会で、市営高橋・東山住宅の跡地を、民間の「トヨタすまいるライフ株式会社」に売り渡すという議案が上程され、18日の産業建設委員会で審議が行われました。
 所管部からは「民間住宅会社が建てる戸建住宅は、高橋住宅跡地に39戸、東山住宅跡地に30戸という計画」との説明がありました。
 この土地は、もともとは市営住宅が建っていた土地であり、市営住宅を高層に建て替える事によって空いた土地です。
 根本市議は質問で「住宅の需要に応えるということなら、市営住宅の入居待ちが多数になっている現状を踏まえ、なぜ、市営住宅の増設を政策判断として考えなかったのか」と、説明を求めました。
 市の答弁では、住宅基本施策である住宅マスタープランに沿って、市営住宅戸数は現状維持を基本とするというもので、「なぜ」という質問に対する答弁にはなっていませんでした。
 前日の他会派議員の一般質問への答弁では、「住宅整備を行う民間事業者に売却して良好な宅地整備をすすめる」など民間まかせの住宅政策も強調していました。
 今回の市営住宅跡地の場所は、公有地としても交通の便のよい貴重な土地でした。市として公共的な使い方がどのように検討されたのでしょうか。
 民間住宅会社にとっては「おいしい」戸建て住宅開発に、はなから限定して、随意契約によって「トヨタすまいる」1社指名で売却する。市の政策判断に問題を感じざるを得ません。
 現在も入居できなくて困窮している市民が速やかに入居できるように、市営住宅の戸数を増やすことこそ、本来市が取り組むべき住宅施策ではないでしょうか。


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