市議団だより−議会&市政の報告
【10.02.03】リニモ赤字に、豊田市が1億円余を追加出資か
愛知万博の観客輸送に使われたリニモ(東部丘陵線)が赤字で資金不足に陥っています。愛知県と沿線自治体で、2010年度から4年間に48億円の追加出資の方針が示されました。豊田市はそのうち、1億4500万円を追加出資する方針だと、市議会に報告がありました。3月議会で議決されれば、執行されることになります。各自治体の追加出資予定額は、次の通りです。
●愛知県 …28億5700万円
●長久手町… 8億9800万円
●名古屋市… 8億5400万円
●豊田市 … 1億4500万円
●日進市 … 2600万円
●瀬戸市 … 2000万円
以上の合計48億円
◇第3セクターなのに大企業負担はゼロ
問題点の第一は、過大な利用予測をおこない、愛知万博に向け建設をすすめた県の責任です。県は当初計画の利用予測を1日3万1千人としていました。08年に下方修正し、1日2万5千人としました。にもかかわらず09年度上半期の利用者の現状は2万人を割り込んでいるのです。
第2の問題点は、税金投入の費用対効果が納税者である市民に全く説明されないことです。
第3の問題点として、第3セクターに参加している企業には負担を求めず、関係自治体だけに追加出資を求める点です。リニモを走らせている愛知高速鉄道(株)は、関係自治体と、名鉄を筆頭に民間26社が40・1%を出資しています。しかし県は「この不況で民間に責任を負わせられない」として沿線自治体だけにリニモの赤字補てんを負わせようとしていることです。