市議団だより−議会&市政の報告

【16.10.06】9月議会 戸別受信機は市民の命綱

台風ではサイレンさえ聞こえない

   9月議会に、戸別受信機の設置を求める請願署名が提出され、大村よしのり市議が、賛成の討論を行いました。
 防災行政無線の整備にあたって、それまで使っていたアナログ方式からデジタル方式に変えるという国の方針によって、現行の外部スピーカーでいっせいに知らせる方式に変えられました。その際、デジタル化によって中山間地域の合併旧町村地域でそれまで使用していた戸別受信機が使えなくなり、外部スピーカー方式に一律的に統一されていきました。デジタル化での整備は有利な合併特例債を使って整備されました。しかし、それまで戸別受信機で情報を伝えられてきた地域からは、「以前と比べて聞こえない。」「豪雨では、何も聞こえず、いざという時には役に立たない。」との声がたくさんあがっています。それは、請願でよせられた1672名の方たちの同じ思いであり、災害のときに避難勧告が正しく伝わらなければ死活問題となります。
 一律的な防災無線システムを作った当時から年数もたち、戸別受信機のシステムも技術的な進歩と安価で整備できる状況ができてきました。周辺他市でも、安城市やみよし市など、一部自己負担はありますが、戸別受信機の導入をしている自治体も増えている状況です。討論では市民フォーラム、公明党市議団は、戸別受信機のみの設置に限定しているため「反対」とし、採択では大村・根本市議と諸派の3議員が賛成しました。会の方は「台風が接近した夕方、防災行政無線のサイレンが鳴りましたが、室内では聞こえず不安な夜を過ごした方が多くありました。戸別受信機設置の必要性を改めて痛感しました。連絡会では、安心して暮らせるため、受信機設置を求めていきます。」と感想を寄せています。
◆傍聴記(朝倉つぐのぶ)
 防災情報が全ての市民に届くようにしてほしい。
合併後再整備された屋外放送設備、誰でも聞けるところがいいところ。しかし欠点もある、届く範囲が地形、時間帯、気象状況などで限られること。これを補う一つの方法が戸別受信機。合併前の下山村にも屋外機と共に各戸に受信機が設置され、防災情報と生活情報を受けていたのでその有効性は経験的に実感できます。
 請願提出に先立ち、各議員に説明の機会を設けてほしいと議会事務局を通じて働きかけました。結局、賛成された三人の議員だけが請願の説明と紹介議員を受けて頂いた。市民目線に立った誠実な姿勢を感じたところです。議会では賛成が少数。しかし、市当局は調査、検討を始めています。ここに注視の議会傍聴となりました。

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