2019年度の予算要望書を豊田市に提出 太田市長と懇談も

2019年度の予算要望書を豊田市に提出 太田市長と懇談も

 日本共産党豊田市委員会は11月28日(水)、2019年度の予算編成に対する要望書を市に提出し、太田稔彦(としひこ)市長と懇談しました。今年の夏、日本共産党市議団に寄せられた市民アンケートの回答350通以上のまとめと、記入された意見も参考資料として提出。

 懇談では主に、医師不足の解消について、土砂災害の対策について、おいでんバスや地域バスの拡充について、若竹病院への助成について、の意見交換を行いました。

 大村よしのり市議は、医師不足は県の裁量が大きい、さらに市としても県への要望を強めていただきたい、と要望し、本多のぶひろ市議選予定候補は、病院への公共交通拡充が求められている、と要望しました。

 提出した要望書は以下のとおりです。PDFファイルは2019度予算要望書をご覧ください(以下の文書と同じ内容です)。

 なお豊田市から回答を頂いたので追記にて公開します。日本共産党豊田市委員会「2019年度予算編成に対する要望書」に対する回答(豊田市)。前半と後半に分割してアップします。2019予算要望への回答1-70頁2019予算要望への回答71-137頁

 

2018年11月28日

豊田市長 太田稔彦様

日本共産党豊田市委員会
委員長 大村義則
副委員長 根本美春

2019年度予算編成に対する要望書

 日本共産党豊田市委員会は、2019年度予算編成にあたり、以下の項目についての実現を求めます。税金の無駄遣いや不要不急の事業を見直し、市民の生活・福祉・教育を重視し、地方自治法の基本原則にたって「住民の便宜及び福利増進」を図ることを求めます。

 なお、今年夏、日本共産党豊田市議団として市民アンケートを市内に広く配布し、350通を超える回答を得ました。アンケートのまとめと市民からいただいた意見をそのまま列記して、参考資料として添付します。ぜひとも、市民からの声として受けとめてください。

【経営戦略部】

①以下の項目の内容について、国に意見を述べていただきたい

1)日本国憲法を守り、立憲主義を貫くこと。

2)戦争する国づくりをすすめる「安全保障関連法」を廃止すること。

3)国連で採択された核兵器禁止条約をただちに批准すること。

4)憲法と教育基本法が禁じる教育への不当な政治介入を許さず、地方自治体と学校の自主的で多様な教育活動を尊重すること。

5)消費税の10%への再増税は中止すること。法人住民税の一部国税化の措置を元に戻すこと。

6)長時間労働の規制、「サービス残業」の根絶、「残業代ゼロ」制度は廃止すること。全国一律で最低賃金を時給1000円以上に引き上げ、1500円をめざすこと。

7)地域経済に深刻な打撃をもたらす日米FTA交渉は中止すること。

8)原発の再稼働は行わない。再稼働した原発は即時停止する。脱原発・再生可能エネルギーの本格的な導入へと、エネルギー政策を転換すること。

9) 情報漏えいの危険があるマイナンバー制度は運用を中止し廃止すること。

10)75歳からの医療窓口負担の2倍化、要介護度1・2の利用者の介護保険からの締め出しなど社会保障の改悪を中止し、年金や生活保護など社会保障制度の拡充を図ること。

11)被災者支援、復旧・復興への公的支援を抜本的に強化すること

②「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」に市長として署名すること。「平和首長会議」加盟都市にふさわしい施策として、隣のみよし市のように市内の中学生を平和学習広島派遣団として8月の広島平和式典に送るなどの平和行政に取り組むこと。非核平和都市宣言を行うこと。

③広島・長崎の原爆病院への健診費用の補助など、少なくない県内自治体がとりくんでいるような被爆者援護策を具体化すること。被爆二世に対する実態調査を行い、「被爆二世手帳」、被爆二世に対するがん検診制度をつくること。

④特定の考えで教科書選定など教育への介入をすすめようとする教育再生首長会議から、市長は退会すること。

⑤市民団体が継続して取り組んでいる「平和を願う戦争展」を後援すること。

 【企画政策部】

①日本をリードする環境都市として脱原発宣言を行い、市民の生命と環境を守るため全て の原発再稼働に反対すること。

②環境モデル都市アクションプランで定めたCO2削減の「必達目標」を必ず達成するために、施策の(加える)検証をおこなうこと。また、「再生可能エネルギー導入指針」にかかげた多様なエネルギーの活用に向けて計画を明らかにすること。

③エコフルタウンは「短期的」な事業として期間を定めて廃止し、事業廃止後は、中心市街地に残された貴重な「公的利用の土地」として活用できるように、市として土地を取得しつつ、公園など市民共有の利用に資する施設を検討すること。

④人口減少・停滞期を迎え、サスティナブル・シティやコンパクト・シティが言われる中で、「新市街地の拡大」(立地適正化計画)や新規区画整理事業が検討されているが、これらの施策方針は時代の逆行であると考える。市街地は抑制方針に改めるとともに、既存市街地の地区整備計画方針を地区から提案できるように制度を改善すること。

⑤中堅層が岡崎市に多く転出しているが、原因を明らかにし若者が正社員で働き、豊田市に定住でき、子育て支援政策を具体化すること。

⑥中山間地域振興のための基本計画の策定と基本条例の制定を行い、過疎対策を系統的に行うこと。

⑦法人市民税や合併に伴う地方交付税等の低減を理由として、市民生活に直接かかわる施策や福祉施策の廃止や削減を行わないこと。財源は、法人市民税の上限までの引上げ(※中小企業など一般企業は標準税率で、資本金10億円以上の大企業の法人市民税には、超過課税の上限まで引き上げる「不均一課税」で実施する事)を行い、それを使って行政水準を確保すること。

⑧アセットマネジメントについては「保有資産量の適性化」や民営化など運営方針の見直しを至上命題としないこと。公共施設の整備と維持管理手法については、市民に十分な情報開示を行ない、市民の参加と合意を得ることを前提に、慎重に検討をすすめること。

【総務部】

①「公契約基本方針」を実践してきた経験をふまえて、さらに、地域内経済循環を発展させる位置づけから公契約条例の制定を行うこと。

②公共事業は小規模・生活密着・福祉型に転換し、分離分割発注をすすめること。

③小規模事業者登録制度を設けるなど小規模企業が仕事の確保ができるよう入札参加資格を緩和し、地元の零細業者の受注機会を増やすこと。

④市民の命と財産を守るため、頻繁に発生する集中豪雨や発生確率が高まっている大規模地 震などに十分に対応ができ、また、さらなる市民サービスの向上と残業をなくすために、市職員定数を計画的に増やすこと。

⑤計画的に非正規雇用をなくすこと。なくすまでの間は、同一労働・同一賃金にすること。 育児休暇・介護休暇をいつでも取得できる職員配置を検討すること。特に、男性職員が育 児休暇を取りやすい体制をつくること。

⑥障がい者の法定雇用率を引き上げるよう、市職員の障がい者採用人数を増やすこと。

⑦市職員に対して、週15時間・月45時間・年間360時間という大臣告示にのっとって「36協定」を結び長時間残業をなくすこと。市職員のメンタルヘルスケア及びパワハラ・セクハラ対策を推進すること。

⑧指定管理者制度については、市民サービス向上を図るうえで、効率性に偏ることなく、職 員の専門性の確保、事業継続性の保障、公共性の確保などを重視し、直営に戻すことを含 めて、そのあり方を抜本的に見直すこと。指定管理者制度および委託事業において、そこで働く労働者の労働条件に不利益などが生じないよう、必要な対策を行うこと。

【市民部】

①納税者の権利保障を明らかにした納税者憲章を制定すること。

②「貧困により生活が困難」の適用条件を緩和して、低所得世帯への固定資産税等の減免制度を拡充すること。

③滞納整理にあたっては、滞納者の生活・営業実態を把握しないまま差し押さえるなどの強権的発動は絶対行わないこと。納税資力を判断する際には最低生活費を考慮し、滞納者が生活の再建・維持ができるよう親身に対応すること。

④国税では、猶予制度見直しが行われ、特に「換価の猶予」は柔軟な対応が進んでいる。地方税においても申請による換価の猶予制度をはじめとした納税緩和措置について周知徹底 をはかること。

⑤LGBT(性的少数者)の人権が尊重されるよう、当事者が必要としている支援策をさらに拡充すること。性的少数者のカップルをパートナーとして公的に証明する制度をつくること。

⑥国民健康保険

1)保険税の引き上げを行わず、減免制度を拡充し、払える保険税に引き下げること。一般会計からの繰入額を増やし、少なくとも一世帯一万円引き下げること。

2)18歳未満の子どもについては、子育て支援の観点から均等割の対象とせず、当面、一般会計による減免制度を実施すること。

3)保険税滞納世帯に対する一律機械的な差し押さえ、短期保険証の発行などによる制裁的な措置は行わないこと。滞納世帯に対しては、職員によるていねいな納付相談と分割納付の柔軟な運用などで粘り強く解決にあたること。

⑦後期高齢者医療保険

 後期高齢者医療保険の滞納者に対する差押えは行わないこと。葬祭費の申請勧奨を徹底し、支給漏れをなくすこと。後期高齢者医療制度の保険料「特例軽減」の継続を国に強く求めるとともに愛知県後期高齢者医療広域連合に対しても保険料の軽減を求めること。

⑧年金制度について以下3点を国に要望すること。ⅰマクロ経済スライドの廃止、ⅱ「年金カット法」の年金額改定新ルールは実施しないこと、ⅲ全額国庫負担による「最低保障年金制度」を創設すること。

地域振興部】

①土砂災害の危険箇所に対する現地調査をすすめ、警戒区域、特別警戒区域の指定を早期に完了すること。「砂防ダム」や「急傾斜地の崩落防止施設」の事業は、前倒しで進める事。特に、「危険箇所」、警戒区域・特別警戒区域にある指定避難所に対する対策を早期に行うこと。

②防災施設の総点検を行い、構造物の耐震化など必要な補強改修を急ぐこと。液状化対策や軟弱地盤の改良に取り組み、住民への周知と必要な対策を具体化すること。

③災害時の避難情報がすべての住民に正確、迅速に伝達されるようにすること。戸別受信機の配布については、住民の生活状況を考え、無償配布など必要な制度を作ること。避難勧告発令時に、対象住民が避難場所まで速やかに移動・誘導できるよう、職員の対応体制をとること。

④福祉避難所の設置を拡大し、過去の災害時の経験を活かし福祉避難所運営指針をつくること。指定避難所のバリアフリー化をすすめること。災害時要配慮者の安全確保のため、地域の福祉避難所に直接避難できる体制をつくり、そこに必要な職員体制を組むことができるよう、平常時から災害対応のための人員配置加算を創設すること。

⑤災害時の仮設住宅は1か所に大規模集中でなく小規模に配置を見直し、被災地に近接で木造も取り入れるように、県に提案し調整すること。

⑥防護柵設置補助を農家以外の住民も対象にするなど鳥獣被害対策をさらに拡充すること。イノシシ・シカ対策として「おりべえ」の設置について補助を検討すること。

⑦自治区集会施設の建設、増改築の補助率を引き上げ、耐震化を促進すること。

⑧防犯灯、街路灯を増設し、夜道の安全を確保する事。防犯灯の維持費についての地元負担分は全額市補助にすること。

【生涯活躍部】

①巨額な市財政からの持ち出しを繰り返している豊田スタジアムの管理運営を、抜本的に見直し、対策を具体化すること。

②舞台やコンサートなど市民が使いやすい中規模の文化ホールの建設を進めること。産業文化センターの中に青少年センター機能を入れ込むことにより、公共の貸館としての会議室がますます不足する状況にある。その増設をすすめること。

③マレットゴルフ場の整備については、地域住民の意見を優先しておこなうこと。また、維持管理については、指定管理で行う場合も市の責任を明確にしてすすめること。

④体育館、テニスコートなど、市民が身近に利用できるようにスポーツ施設を拡大すること。

⑤市所管の文化施設において、バリアフリー化、点字フロアガイド、音声ガイド、手話スタッフの配置、授乳室、ベビーカー置き場の整備、ベビーカーの貸出など、高齢者、障がい者、乳幼児連れへの対応を充実させること。

【子ども部】

①児童扶養手当について、年3回支給から、支給回数の改善を求めた国会の付帯決議の考えを踏まえて、毎月支給に改善をすること。

②豊田市がすすめる「第2次豊田市立こども園民間移管計画」は中止し、公立こども園の継続・充実を図ること。隠れ待機児を含む待機児対策は、こども園の増設・改築で実施すること。幼稚園認可の公立こども園で3歳児保育を行うこと。

③保育士配置基準・施設設置基準が既存の事業所内保育よりも緩和される「企業主導型保育事業」に対する固定資産税・都市計画税の軽減は、事業の参入促進であり、このような促進策をやめること。

④保育所給食は公共性・安定性・継続性に問題がある事が噴出した民間委託・外部搬入のやり方を見直し、本来の姿である自園調理に改めること。

⑤公私立こども園の正規・非正規保育師の賃金の改善をおこない、配置基準として市基準を堅持し、無資格者の配置をおこなわないこと。フルタイム勤務の非正規雇用の保育師を正規の保育師として配置すること。

⑥放課後児童クラブ指導員の民間委託をやめ、市直営に戻すこと。児童クラブの対象を5年生以上に拡大する事。放課後児童クラブの継続性・専門性・質の向上の確保のため、支援員の有給休暇取得をはじめ労働基準法の遵守や処遇の改善について、委託事業者に対し市は責任を持って指導を行うこと。支援員不足の課題を解消するための確保策を講じること。

⑦「放課後児童クラブ」と「子どもの居場所づくり事業」は、「連携型」で行い、それぞれの役割を明確にした職員体制を確立すること。「子どもの居場所」を、地域ごとに全市に配置すること。

⑧「青少年の地域活動拠点施設」を市内に複数配置して、中高生以上の青年の活動(スポーツ・趣味)の場と学び合う場、バーベキュー施設など集い・交流できる施設を拡大すること。

⑨「子どもの貧困対策の推進に関する法律」を踏まえ、子どもの貧困に関する行動計画を子ども自身の参加で作成すること。学習支援事業の全市への拡大を図り、「子ども食堂」などに取り組む市民の活動に対し、場所の確保、情報提供など積極的にサポートすること。

【環境部】

①今世紀後半に温室効果ガス実質排出ゼロをうたっている地球温暖化対策の新たな国際ルール「パリ協定」を受けて、本市地球温暖化対策を再検討し、温室効果ガスの排出削減目標を引き上げること。

②豊田PCB処理施設の完了期限が延長されたが、処理施設での漏洩事故の再発防止を強化すること。漏えい事故の抜本的対策が取られない場合は、国に対して処理完了の延長を打ち切る旨を通知すること。

③アスベスト除去や解体に伴う二次被害を阻止するために、指導・監督を強める事。さらに、災害時の廃棄物処理に当たっては、古い工場や倉庫などのアスベスト対策の徹底を図るため、事前調査及び廃棄時の安全対策手順を策定し、実施を徹底すること。

④化学物質による環境汚染がひきおこすとされているアトピーや化学物質過敏症、シックスクールやシックハウスなどへの健康被害の調査と安全対策を強化すること。

⑤市内の絶滅のおそれのある野生動植物の種について「レッドデータブック」を作成すること。

⑥ゴミステーションの管理について、道路などにゴミが散乱しないように、市の指導責任を果たして改善すること。また、管理状態の乱れが指摘されている市営・県営住宅のゴミステーションは、自治区まかせにせず、県住宅供給公社に対し、入居時など住民への指導の徹底、違反の場合の改善策を講じるよう徹底すること。

【福祉部】

①医療

1)へき地医療を担っている足助病院の医師の確保を急ぐこと。厚労省の「無医地区等調査」により、市内に無医地区が増えている。無医地区を解消する方針を持つこと。

2)市南部地域に整備する1次救急診療所、若竹病院を合わせて、南部地域の第1次、第2次の救急体制を整備すること。病院に通院できるバス路線の整備をすすめること。

3)在宅医療に取り組む医療機関の支援を行い、訪問看護・訪問介護の365日24時間対応の体制を整備すること。

4)県内の自治体で子どもの医療費無料制度が、豊田市の無料制度の範囲を超えて拡大をみせている。本市での18才までの拡大を検討すること。

5)75歳以上の高齢者の医療費無料制度を創設すること。合わせて、70歳~74歳までの医療費負担について市独自の高齢者医療費助成制度を設け、1割負担に戻すこと。

② 介護

1)介護認定にあたっては、窓口での「基本チェックリスト」による振り分けを行わず、これまでと同様に認定申請を受け付けた上で、次の認定事務にすすめるようにすること。

2)現在行っている総合事業の現行相当サービスを、今後とも継続して利用ができるようにすること。サービス利用者の「状態像」を一方的に押しつけたり、期間を区切った「卒業」は行わないこと。

3)第7期介護保険・高齢者保健福祉計画では、一般会計からの繰り入れも決断するなどして介護保険料を引き下げること。保険料の減免制度は預貯金・資産の条件を緩和することこと。保険料滞納者に対する給付制限(ペナルティー)は設けず、必要な介護は正規の負担割合で受けられるようにすること。

4)低所得者に対する利用料の減免制度を拡充すること。特に、一部利用者の利用料の2割負担化や、施設サービス等を利用する低所得者の負担軽減の仕組み(補足給付)への資産要件導入などによる負担増により、必要なサービスが継続できないなどサービス制限された利用者に対し、市独自の支援策を講ずること。認知症高齢者グループホームの家賃等助成事業を創設すること。

5)特別養護老人ホームや小規模多機能施設等、施設・居住系サービスを大幅に増やし、待機者を早急に解決する事。認知症高齢者向けのグループホーム増設を促進すること。

6)介護報酬の現状が事業所の経営に与えた影響を市独自で調査するとともに、人材確保のための処遇改善加算の効果を調査すること。ヘルパーなど介護職員の人材確保と処遇改善の市独自施策を講ずること。

7)要介護認定者が障害者控除の認定を申請しやすくするため、必要書類を送付するなど、運用を改善すること。

8)豊寿園のような無料で憩える「高齢者施設」を市内各地につくること。

③ 障がい者

1)グループホームや入所施設に対して、市独自の加算や補助金を増額すること。施設建設のための補助金増額や市有地の無償貸与も含め、整備の促進を図ること。

2)65歳以上の障がい者や40歳以上の特定疾患障がい者について、「介護保険サービス利用を」一律的に優先させることなく、本人意向にもとづいた障がい福祉サービスが利用できるようにすること。

3)移動支援を障がい者・児が必要とする通園・通学・通所・通勤に利用できるようにすること。

4)障がい者・高齢者へのタクシー券助成は、利用分に対して全額使用できる方式に改めること。

5)民間企業での障がい者雇用について、就労継続支援事業所も含めた実態調査を行ない、雇用環境の改善につとめること。雇用確保を含め、特別支援学校卒業生の多様な進路を保障すること。

④生活保護

1)社会福祉士等の資格を持ったケースワーカーを配置し、一人当り担当世帯数が国基準(80件)となるよう増員すること。警察官OBの配置は見直すこと。

2)市として法外援助を拡充すること。国による扶助費削減の影響が大きい子育て世帯に対する独自援助施策を復活・強化すること、特に、高齢者、障がい者世帯、就学前の子どものいる世帯などへのエアコン設置補助制度を創設すること。

3)就労支援については、強迫的でなく、寄り添い型で、ていねいに行なうこと。心身の不調を抱える要保護者にはとくに留意すること。

4)「生活困窮者自立支援法」に基づく諸事業については、生活保護も含めた支援機関との連携でセーフティネット機能を高めること。

5)市の窓口で受け付けられる独自の生活資金かけこみ緊急融資制度をつくること。その際、保証人を不用にし、迅速に貸し付けること。

6)孤立死対策として各部局及びライフライン業者などとの連携を強め、情報の 共有化と迅速な対応をすすめること。

【保健部】

①子ども、障がい者へのインフルエンザワクチンの任意予防接種に対する助成制度をつくること。

②高齢者用肺炎球菌ワクチン(定期接種)の2回目の接種を任意予防接種事業の対象とすること。

③自殺予防としてうつ病など精神的病気や雇用環境など社会的背景を検証し対策を講じること。相談に対応する専門職員を大幅に配置すること。

④うつ病など精神的病気や雇用環境など社会的背景を調査し対策を講じること。専門職員を大幅に配置すること。

⑤動物愛護センターにおける犬猫の殺処分ゼロをめざすこと。

【産業部】

①自動車産業の大企業に突出した「富士山型」の産業構造から、様々な産業分野が並び立ち成長していく「八ヶ岳型」になるように、市の産業政策の転換をはかること。そのために「大企業応援」に偏った補助制度等の支援策を改めること。

②研究開発施設造成用地が、トヨタ自動車に移管された後も、水田の維持管理措置が適切に行われるようにすること。また、同用地内にある域内にある「花山湿地」をはじめ、「生物多様性の保全に配慮」「有機農法」の取組みを行うとした内容が守られるようにすること。

③原発関係の電源立地地域対策交付金について、これまで受けてきた交付金の総額を返納し、市長を先頭に、「核のゴミはいらない」の声を自治体として表明すること。

④労働

1)大企業や経営者団体に新卒者の正規雇用の拡大などを働きかけること。中小企業の後継者対策・人材育成を支援すると共に、新卒者にも中小企業の魅力を伝え採用につなげること。民間企業に対する「無期雇用転換ルール」の周知徹底をすること

2)いわゆるブラック企業への指導監督を関係機関に強力に働きかけること。また 本市におけるブラック企業の実態調査を行うこと。

3)ものづくり産業振興の各種補助金を受けた企業に対し、非正規雇用の正社員化、従業員の賃上げを行うよう求める事。

4)市内の大企業に対し内部留保を活用した賃上げを要請すること。

⑤商工業

1)小規模企業者の悉皆調査を行い、経営実態の把握を行うこと。小規模企業振興基本法の制定を踏まえ、小規模企業振興条例を制定し、小規模企業に絞り込んだ小規模企業振興計画を事業者とともに策定すること。

2)住宅改修工事の動機付けとなる耐震化、バリアフリー化、創・省エネ化等を包含した住宅リフォーム助成制度、店舗リニューアル助成制度を創設すること。

3)下請け中小企業への一方的な単価切り下げ、買いたたきなどの苦情を受けつける相談窓口を設置し、相談者が特定されないことを前提に親企業に是正を要請すること。

4)工場家賃や設備リース料などの固定費補助制度を創設すること。

5)中小企業の後継者対策・人材育成を支援するとともに、新卒者にも中小企業の魅力を伝え採用につなげる。市内の中小企業に就職した新卒者に対し奨学金返済の一部免除を行うなど、地元中小企業の人材育成を支援すること。

6)移動販売など「買い物難民」対策を継続・拡大すること。事業が継続できるように、商工会などへの支援を強化すること。

7)中山間地域での再生可能エネルギーでの産業化を推進すること

⑥農林業

1)青年就農給付金の募集枠を拡大し後継者対策を進めること。

2)米価の下落に対して、農家経営が成り立つように、市独自の対策を行うこと。4)食料自給率向上のために数値目標を定めて対策をとること。

3)地元産材の利用を拡大するため、新築住宅とともにリフォームにおける地元産材利用にたいする助成、税制上の優遇制度を創設する事。地元産材の需要拡大のため、公共建築物等への利用促進、ガードレールや土木事業など、新たな利用技術の開発をすすめて利用促進をはかる事。木質ペレットを使用したストーブへの助成を創設すること。

4)食料自給率向上のために数値目標を定めて対策をとること。

5)中山間地域の獣害対策として、「おりべえ」の設置に補助制度を設けること。

【都市整備部】

①民間木造住宅の耐震診断および改修工事への助成制度をさらに拡充すること。家具転倒防止をNPOや市民の力も活かして促進すること。

②入居待ちの実態から、市営住宅の建て替え時における戸数拡大を含め、市営住宅の新増設で入居待ちを解消すること。民間賃貸住宅を市が借り上げて、「低所得・低資産高齢者向け住宅」、あるいは「ひとり親家庭向け賃貸住宅」等として整備し、家賃補助付で提供するような「低所得者向け住宅対策」事業化すること。

③雇用促進住宅の廃止後、外国人の入居が増え、ゴミの問題など新たな課題への対応が自治会組織に任され負担が増えている。運営する会社の管理責任を明らかにすること。

④市内の「橋上駅」のバリアフリー化のためにエレベーターやエスカレーターの設置をすること。

⑤コミュニティバスについて、生活交通空白地域の住民要望を含め市民の要求を調査し、路線の新設、便数の拡大、基幹バスと地域バスの接続性の向上で、利便性の向上を図ること。バス停の上屋・ベンチ設置は、高齢化にともない切実な要望である。利用者の要望に基づき設置の促進とともに、民間の路線においても、市の補助制度を創設すること。

⑥公共交通の利用拡大にもつながる、高齢者・障がい者を対象とした無料制度を創設すること。少なくとも、高齢者の自動車運転免許証自主返納者に対する公共交通利用の無料券などインセンティブの制度を創設し、高齢者による自動車事故削減を促進すること。

⑦猿投駅に障がい者対応もできるトイレを設置するように名鉄への要請を行うこと。その際、一般利用者が駅外から利用できるように公衆トイレ化するように市の補助を含めて対応すること。

⑧都心にある毘森公園を総合公園に相応しく住民参加で改修の検討を行い、遊歩道・遊具など、安心して利用できるように全面改修を早期に行うこと。

⑨川端公園など、河川敷の仮設トイレの汲み取りを適切に行うこと。トイレの更新を早期におこなうこと。

【建設部】

①土砂災害特別警戒区域への対策について、国・県に対し、整備計画への支援と、さらなる推進を要望すること。

②道路予算において、高速道路関連・高規格道路の整備偏重を改め、道路施設の維持管理・保全・更新、および市民の日常生活の安全性・利便性を向上させる生活道路重視の予算にすること。とりわけ、通学路の交通安全対策については、きめ細かくスピード感を持ってすすめること。歩車分離型の自転車道の整備を促進し、自転車利用者と歩行者の安全を守ること。

③市道小坂若林線は住友ゴム踏切から寿町(NTT交差点)は交通事故も多く、歩道など安全整備をすること。

④柳川瀬公園の多目的広場については、照明施設にライトをつける事。老朽化した体育館の建て替えをすすめること。

⑤緑道、遊歩道にある樹木の保護と、周辺の草刈りを定期的に行うこと。樹木の枝葉の過剰な伐採で枯れてしまう事態があり、伐採期間を調整しておこなうこと。

⑥集中豪雨による道路冠水、住宅等への浸水対策を強化すること。建物等からの雨水流出防止対策の強化とともに道路清掃の充実など側溝と下水管の詰まりの点検改善に取り組むこと。

【消防本部】

①消防職員の国基準達成で消防力強化を図ること。消防職員の休憩設備の充実など、労働条件の改善をはかること。特に、救急要請に的確に答えることができるよう、救命救急体制のさらなる充実を図るためにも、 消防士の増員と共に、救急救命士養成を大幅に拡大し、増員をすすめること。

②消防団詰所・格納庫の耐震化を促進すること。

③大規模地震を想定し、全市域を対象として耐震性貯水槽の整備を早めること。飲料水兼用の耐震貯水槽については、市全域に均等に配置すること。

④消火作業困難地域を解消するために、道路の拡幅など改善に向けて関係機関と協議を行うこと。

【上下水道局】

①上下水道事業の建設改良事業については、市民に情報を十分公開し、必要性と財政面から厳密に検討・見直しを行い、過大とならないようにすること。

②現在の料金体系を維持すること。民営化は行わないこと。上下水道料金に「福祉料金制度」や「減免制度」を設ける事。福祉施設に対する料金の減免制度を実施すること。

③いつ起きるか分からない災害や大地震に備えるために、老朽管の更新・耐震化事業を早期に完了させること。

【教育委員会・教育行政部】

①中央図書館の指定管理による運営の検証に、市民の視点を生かす仕組みをつくること。指定管理を改め、中央図書館の運営は市直営に戻すこと。

②公共サービスの低下につながる給食センターのPFI方式は改めること。

③市と地元産業界が協力し、地元企業に就業した方の奨学金返還を支援するための基金の施策の行うこと。

④小学校の小規模校統廃合は保護者や地元の同意がないまま、すすめないこと。

⑤公立と私立の高校の学費格差を是正するために、現行の市の私学助成制度を増額すること。

⑥名古屋海軍航空隊の遺構など戦争・戦災遺跡の整備保存、伝承のための説明板の設置など、戦争体験の風化をさせない努力を行うこと。

【教育委員会・学校教育部】

①小中学校施設へのエアコン設置について、特別教室、体育館への設置も順次すすめること。

②サポートティーチャーは、より教育環境を向上させる観点で配置し、少人数学級をすべての学年に拡大すること。

③体罰を、学校、教育現場から一掃すること。いじめ、暴力、学級崩壊の状況を正確に把握し、学校への支援体制を強化すること。いじめの予防、発見、相談、解決など早期の対応のため、教員の多忙化の解消をはじめ、スクールカウンセラー、養護教諭の増員を行うこと。

④貧困・虐待などの問題解決に動くことのできるスクールソーシャルワーカーを中学校区に配置すること。

⑤発達障害など支援の必要な児童・生徒にきめ細やかな対応ができるよう学級運営補助指導員の枠を増員すること。

⑥教職員の労働条件について

1)臨時教員の正規採用を積極的にすすめる事をふくめ正規教員を増やして教員の多忙化を解消し、子どもの教育に専念できる条件を整備改善すること。

2)教職員の時間外労働を縮減すること。

3)教職員の多忙化解消をすすめること。教員の労働時間(在校時間)を正確に把握するため、タイムレコーダーの導入を行うこと。

4)教職員の事務量を軽減すること。休憩時間を確保すること。

5)教職員の安全・衛生・健康の保持、向上につとめる事。特に精神疾患の予防・治療についての具対策を講じること。

6)学校現場に競争と分断、混乱を持ち込む教職員評価を中止すること。

7)教員の産休・育休に伴う欠員に対して、対応を学校現場まかせにせず、教育委員会として対応すること。必要数予測し、市の常勤講師の採用による「プール制」を導入して対応できるようにすること。

⑦部活動の活動日について、教員の多忙化解消・子どもの健康面の改善から、ガイドラインに基づく指導を継続すること。「朝練」については、原則実施しないようにすること。

⑧専門性をもつ学校図書館司書を常勤・正規で配置すること。

⑨「食育」を教育の一貫に据えて、学校給食を無償化すること。給食費の値上げをおこなわないこと。学校給食の自校方式復活で災害避難所としての調理機能確保をすること。

⑩義務教育費無償の原則に基づき、教育費の保護者負担の軽減を図ること。少なくとも教育活動に不可欠な教材費は無償にすること。部活動にかかる児童生徒・保護者の経済的負担を軽減すること。

⑪豊田市から知的障がい児が大勢通っている三好養護学校は全国ワースト10に入る「マンモス校」になっている。解消のため、市立もふくめた新設校の促進をすること。

⑫特別支援学級の充実、通級指導教室を増やす事。そのための教員体制を拡充すること。障がい児の放課後や長期休暇中の日中活動を保障する児童デイサービスを拡充すること。

⑬就学援助の対象を生活保護基準の1,4倍に拡大し、『PTA会費』『生徒会費』『クラブ活動費』を就学援助の費目の対象とすること。

⑭小中学校の残り全ての棟・階ごとのトイレ改修・洋式化計画は、早期に完了をする計画として実施すること。

⑮性別に違和感をもつ児童生徒が気軽に相談できるよう、カウンセラーによる相談体制の充 実を図るとともに、教職員と児童・生徒への啓発活動の充実をはかること。

⑯自衛隊への職場体験学習は実施しないこと。

⑰小中学生が通学するときの荷物の重さに対する調査を行い、いわゆる「置き勉」には現状に合わせた柔軟な対応を行うこと。

以上