市議団だより−議会&市政の報告
【15.01.29】放課後児童クラブが民間委託に!?
12月議会 根本みはる一般質問
豊田市は、平成27年度から平成31 年度までの5か年の計画「第2次豊田市子ども総合計画」(素案)を公表しました。
今回の「子ども総合計画」では、放課後児童クラブの民間委託の推進といった方向が示されています。
根本市議は、子どもの権利を保障し、子どもの最善の利益を図ることの重要性や、共に社会をつくる一員としての子どもの意見の尊重を定めた「豊田市子ども条例」の理念を踏まえて、放課後児童クラブの民間委託は中止するよう、市に迫りました。
放課後児童クラブは、毎日「ただいま」と言って帰ってくる子どもたちの生活の場、障がいのある子の成長・発達の大切な場です。それを支える指導員の役割が発揮できる指導員体制として、常勤で専任の指導員の配置と、子どもたちが日常を過ごす場所としての施設の改善も保護者から要望があり、実現されてきました。
その放課後児童クラブをなぜ、株式会社などの民間事業者に委託するのでしょうか。
◆契約期間は3年間細切れ雇用
60か所をすべて、5年で委託し、指導員全員の雇用が委託事業者に替わります。委託期間は、3年とされ、契約期間が過ぎたあとは、指導員の雇用はどうなるのでしょうか。
指導員の安定確保どころか、雇用の継続が保障されません。雇用の継続が保障されない委託契約では、子どもと接し、子どもを理解し、信頼関係を築いていく毎日の仕事の積み重ねがなくなり、指導員としての専門性、力量を高めていけなくなります。
保護者にも指導員にも意見を聞くことなく、不安を抱えたままの民間委託計画を見直し、中止すべきではないでしょうか。
◆補正予算で計画の先取り
民間事業者に業務委託をする方針を盛り込んだ「第二次子ども総合計画(案)」は、まだ、計画策定途上であり、議会で議決もされていません。これまで、市の直接雇用の指導員により、運営されてきた放課後児童クラブを、民間事業者に委託して運営するという方針転換を、議会の議決を得ていない段階で決めることは問題です。
この委託事業の中で、市が求める学童保育、放課後児童クラブの指導員としての「質の向上」がどのように図られるのか、また、学校、保護者からも説明が足りないことへの不安や疑問が残ったまま、委託事業者が選定されました。今後も、市民や学校への丁寧な説明と
検討が必要です。