6月定例会が閉会 コロナ対策の支援継続や教員増を優先に

6月定例会が閉会 コロナ対策の支援継続や教員増を優先に

豊田市議会の6月定例会が19日に閉会しました。

日本共産党の根本みはる市会議員は本会議場で同日、6月定例会の議案について以下のように討論を行いました。討論の全文を掲載します。

議決結果は、根本みはる市会議員以外の市会議員44名が全ての議案に賛成し、全ての議案が原案可決となりました。

豊田市議会 令和2年6月定例会 提出議案の一覧は「こちら(豊田市議会HP)」へ。

討論 根本みはる 6月19日

私は日本共産党として、以下、討論を簡潔に行います。

議案80号 豊田市国民健康保険条例の一部を改正する条例について、賛成の討論を行います。

傷病手当金について、新型コロナ感染の影響を受けて、国民健康保険でも支給される流れとなり条例改正は必要であると考えます。加えて、自治体の裁量で自営業者も傷病手当金の対象とすることが可能であるという国会の答弁を踏まえ、市の判断が求められることを申し上げ、議案80号に賛成の討論といたします。

議案84号 令和2年度豊田市一般会計補正予算について、反対すべき討論を行います。

1つには、新型コロナウイルス感染拡大防止として、政府が「新しい生活様式」を呼びかける中で、緊急事態宣言の解除を理由とした必要な国の支援は打ち切りではなく、継続が求められます。

本補正予算のうち、新型コロナウイルス感染防止の影響から必要な介護事業所・医療従事者への支援、生活困窮者への支援などが盛り込まれる一方、収入減となった場合の中小企業者等支援補助金では、売り上げの回復の見通しが立たない中、廃業・倒産を防ぐために、支援の継続・増額が必要と考えます。

2つには、GIGAスクール構想推進事業費についてであります。

この事業は昨年末、国の主導で打ち上げられた「GIGAスクール構想」の急な前倒し方針により、予算の補正となりました。タブレット約4万台の購入費、校内LAN整備費とあわせた総額40億7千万余の事業であります。

今、真に求められるのは、長期の休校で孤独を強いられた子どもたちの気持ちを汲み取り、寄り添って声をかけ、心身のケアをおこなっていくことと考えます。

日本教育学会も10万人の教員の増員を提唱しており、1クラス40人規模の教室で新型コロナ対策も困難な状況の中、一層、教員の増員と少人数学級の拡大が急がれると考え、総活的に、議案84号に対する反対の討論とします。

議案89号 (仮称)豊田市博物館新築準備工事について、反対の討論を行います。

新型コロナ感染の影響から、市民生活と営業を守るための新規事業が急がれております。今後の地域経済の見通しが不透明な現時点で、国の補助金を含め総額88億円もの本事業は、計画の見直し・工事着工の延期とすべきであり、議案89号に反対の討論といたします。

議案98号 財産の取得(豊田市営松平志賀住宅)について、反対の討論を行います。

市営松平志賀住宅は、岩倉住宅と統合し、建て替え後の戸数は50戸で建替え前より22戸減るとのことであります。市営住宅への入居を希望されても入居希望がかなわず、高齢者世帯で待機になる実態から、市営住宅の戸数を増やすべきであります。

併せて、樹木住宅に続いて建設・管理をPPP方式に委ねていくもので、国土交通省が「PPP/PFIの推進」を「民間投資やビジネス機会の拡大」に位置付けていることからも、PPP方式は、公共事業でいかに利益を上げるかが大きな目的であり、議案98号には反対すべきことを申し上げ、討論といたします。

最後に、議案106号 財産の取得(学習用タブレット端末等)について、教員の負担、ICT支援員の配置などの課題がある中で、GIGAスクール構想推進事業をすすめるものであり、反対の討論とします。

以上、すべての討論といたします。